それに満足したウルリックは、全員をまばゆい光に包み、狼たちを退散させた。
その部族(チュートゲン)は神聖なこの場所に、冬と戦いと狼の神ウルリックを讃えるための神殿を建造した。
それが現在のミドンヘイムである。
ミドンヘイムの大神殿が全ウルリック教団での支配的立場となる。
アル=ウルリックと呼ばれるミドンヘイム大僧正が教団の首長であり、咆哮狼修道会の僧正たちによって、自分たちの中から一名が選ばれる。
アル=ウルリックは大変な重要人物で、俗世の重大な権力を握る。オールドワールドで最大の騎士団を抱え、エンパイアの選帝侯の一人であり、ミドンランド選帝侯の信仰上の助言者であるからだ。
アル=ウルリックの直下には、白狼騎士団の団長と僧正たちが存在し、主要な神殿には各一名の僧正が配置される。
さらにその補佐役として僧正代理が一名ずつ任命され、僧都や入信者たちを引率し、地方における様々な職務にあたっている。
また、ウルリックには教派は存在しない。派閥争いなどはウルリック信者にとって軽蔑すべきもので、公式で厳格な階級制度や秩序を保つことの方が大切なのだ。
ただし、ウルリック末裔会と狼縁会というものが教派と呼ぶに値するのかも知れないが、末裔会は極端な過激論者たちで、教団から異端扱いされている。
狼縁会は精神異常者の集り以外の何者でもないことから、両派とも教団との公式な関わりは避けられている。

咆哮修道会:ウルリック教の幹となる機構で全ての運営はこの修道会で行なわれる。

白狼騎士団:オールドワールドで最大、最強の騎士団。
白狼騎士団の団長は「大群れ」と呼ばれる各国や地方に散らばる白狼騎士の大隊を統括する。
「大群れ」の長は一つの神殿に所属し、指揮に関してはその神殿の僧正の意見に介入できるほどの権限を持つ。

チュートゲン親衛隊:アル=ウルリックに直属する白狼騎士団の一隊で、アル=ウルリックの身辺警護として何処へでも付き従う。
白狼騎士にとって最大の栄誉の一つで、騎士団の内陣組織へと招かれる最初の一歩でもある。

ズートファスト神殿:ウルリック教の長い歴史の中で、「生涯独身の誓い」が宣言されて1000年が過ぎる。誓いが宣言される以前は男女隔たり無く結婚し、その子供が教団の重要ポストに就くことも珍しくなかった。
そかし、その1000年記の中でウルリックの信者は一部を除いて男性ばかりとなった。
その一部というのが、ズートファスト神殿である。
ノードランドにぽつんと建つこの神殿からは意志が強く、頑固な女僧都をノードランド全域に送り込んでおり、ミドンランドのウルリック教徒からは波風の元凶だと揶揄される。
この神殿の女僧正はカーテリーネ・フォン・ジールトといい、アルトドルフの貴族出身でウルリック教徒らしからぬ政治手腕を持つ。

冬玉座修道会:ウルリック教団で唯一認められた下部組織。
ノードランド、オストランド、キスレヴ、ノーシャ南部の寒冷な地方に修道院が点在する。
創設者ラグナルの名にちなんでラグナル派と呼ばれる彼らの教えでは、ウルリックを雪の王と呼び、毎年訪れる冬は"永遠の冬"の訓練の場だという。
"永遠の冬"が到来したならば、ウルリックの不倶載天の敵である禍つ神たちは息の根を止められるのだと信じている。

戦斧兄弟団:チュートゲン親衛隊の中でチュートゲン族の純血度と信仰心にとりわけ優れた者が選抜されたのが、この戦斧兄弟団だ。
謎が多く、不可解なこの戦斧兄弟団はいろいろな憶測が語られる。

教団機構
太古の昔、ウルリックは人間の部族を率いていた。
戦争と征服の歳月を繰り返すうちに、凍える北方の頂上が平になった高山へと導いた。
道筋を照らす為にその山を拳で打ち、銀色の炎を生じさせた。
山の麓には飢えた狼が唸り声を上げていたが、凍えて疲れきった部族民たちは武器を手に吠え、退かない意志を見せ付けた。
信仰の中心地:ミドンヘイム

教団の首長
エミル・ヴアルゲア

主な組織:咆哮狼修道会、白狼騎士修道会

主な祝祭:遠征終わり‐生育の終わり(秋分)、冬盛り‐天地動かず(冬至)、遠征はじめ‐芽吹き(春分)

著名な聖典:『狼の書』『トイトグーネン歴史語り』『ウルリック教義集』

一般的シンボル:白い狼

入信:ウルリックの門は万人に開かれている。教団の厳しい訓練と体罰に耐えうる強固さえ兼ね備えていれば。

教団員:床を引きずりそうな丈の長い黒いローブが一般的な衣服だ。狼の頭部を象った銀製の大メダルを首から掛ける。
僧都はより良い生地のローブに縁取りや宝石をあしらい一般の入信者との区別をしている。
白狼騎士団はフルプレート・アーマーを身につけ、両肩に狼の毛皮を掛けている。
また、大部分のウルリック教団員はウルリックのザンバラ髪と濃密な顎鬚を真似して決して髪を切らず、伸び放題にする。
ただし、戦場では邪魔になる為、三つ編みにするのが一般的だ。

ウルリック教








































































































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